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【フィリピン】<ADB支援の電動三輪車事業が頓挫懸念、業界は遂行要求>

 フィリピンエネルギー省主導による電動トライシクル(eトライク)導入プロジェクトが頓挫しつつある。


 このプロジェクトは、アジア開発銀行(ADB)などの支援によるもので、大気汚染防止と温暖ガス排出削減を目的としたものである。その骨子は、全国で350万台以上稼働中とされているトライシクルのうち、10万台を電動トライシクルに置き換えるというもの。買い取型リース契約で10万台のE-トライクをトライシクル事業者に支給する。それにより、トライシクルの燃料消費量の2.8%(石油に換算して56万926バレル)削減を目指す。


 プロジェクト資金として、アジア開発銀行(ADB)から3億ドルの融資、クリーン技術基金(CTF)から1億5,000万ドルの融資と助成金、比政府から9,900万ドルペソが拠出される。
 
 このプロジェクトのファーストバッチ3,000台に関しては、日本の渦潮電機(本社:愛媛県今治市)グループが受注している。現地報道によれば、このプロジェクトのもとで製造されるeトライクの1台当たり価格は45万5,000ペソから46万1,000ペソで、マニラ首都圏のほか、カラバルソン(第4地域A)、ミマロパ(第4地域B)に導入されるとのことであった。


 3,000台は既に製造過程にあるが、コストが高く普及が望めないことから、エネルギー省は残りの9万7千台の生産などを棚上げすることを決定したとのことである。最初の3,000台発注も、当初予定よりも大幅に遅れたという経緯があるが、eトライク計画全体が頓挫しつつある。業界団体などは計画の遂行を強く求めているとのことである。


提供:WCLソリューションズ・フィリピン

 


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