特定技能外国人を受け入れている企業と、そこで活躍する特定技能外国人の声をご紹介します。
CASE26外食業株式会社たかまさ
インバウンド客への接客が口コミで高評価

- 企業情報
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- 事業内容:飲食業
- 従業員数:15名
- 1号特定技能外国人受入れ数:1名(内訳:ベトナム1名)
- 2号特定技能外国人受入れ数:1名(内訳:バングラデシュ1名)
※2025年1月時点
特定技能外国人を受け入れている企業と、そこで活躍する特定技能外国人の声をご紹介します。
CASE26外食業株式会社たかまさ
当社は、富山県高岡市で居酒屋を経営しており、ラキブさん、ドンさんという2人の特定技能外国人と共に仕事をしています。当店では15年以上前から留学生アルバイトを雇用してきましたが、特定技能外国人の方を採用したのは2年前が初めてで、その第一号がラキブさんでした。ラキブさんは7年前に技能実習生として来日し、その後、特定技能外国人として旅館での勤務経験を持っています。当社取締役の友人が転職活動中だった彼に「たかまさで働いてみないか」と声を掛け、採用するに至りました。一方、ドンさんは以前に当店で留学生アルバイトとして働いておりましたが、コロナ禍で一旦帰国しました。その後、今年改めて特定技能外国人として雇用することになりました。
特定技能2号技能測定試験に合格し、現在特定技能2号の在留資格で働くラキブさんは、海外訪日外国人の接客責任者と揚げ物の調理を担当し、特定技能1号の在留資格で働くドンさんは、魚をさばく板場のサポートや盛り付けを中心に担当してもらっています。2人とも、周囲の業務を的確に把握して自ら吸収する積極性と、目標に向かって自発的にアクションを起こす向上心にあふれる優秀な人材です。2人が加わったことで、社員一人当たりの業務負担が軽減し、長年の課題であった人手不足も解消されつつあります。
最近、当店にもインバウンドのお客様が増えており、週に数回は日本語での接客が難しい方が来店されます。そんな時に頼りになるのが、訪日外国人の接客責任者を務めるラキブさんです。英語も堪能なラキブさんは、メニューの説明だけでなく、富山のローカルフードの紹介やベジタリアン、ムスリムのお客様へのメニュー提案などにもきめ細かく対応してくれています。その明るく親しみやすい接客が海外からのお客様に大変好評で、口コミサイトには「英語で素敵な接客をしてくれるスタッフがいます」といったコメントも寄せられています。もちろん日本語も非常に上手で、日本人のお客様への接客も安心して任せています。さらに厨房では揚げ物調理を担当し、調理技術を日々磨いているところです。
当店の厨房は現在、勤続20年を超えるベテラン日本人社員に支えられています。その熟練した技術を受け継ぎ、将来的に店の柱となる社員を育てることが当店の課題ですが、ラキブさんとドンさんには、ぜひその柱になってほしいと期待しています。特に調理という仕事は、すべてを標準化することが難しいオペレーションが多いため、時間をかけてしっかりと技術を身に付け、メインの調理者として活躍してくれることを願っています。
特定技能外国人の受入れにあたり、ベトナムにいたドンさんを採用する手続きには、かなり苦労しました。日本からベトナム国内の優良な送り出し機関を探し、交渉や手続きを進めるため、行政書士と相談しながら準備を進めましたが、手続きの完了までに約8~9か月かかりました。その間、会社側はもちろんドンさん自身も不安を感じ、かなりフラストレーションが溜まったそうです。それだけに、無事に働いてもらえることになった時は、本当にほっとしました。
外国人材を雇用する上で、最も大切なのは「対話すること」だと思っています。対話を通じて、その人の生い立ちや宗教、日本で働くに至った経緯や働く上での気持ちなどを理解し、共に働くためのヒントを見つけることができます。一方で、日本では「これぐらいは分かるだろう」という暗黙の了解は通用しません。そのため、日本のルールを一方的に押しつけるのではなく、最低限のルールは丁寧に説明し伝えることが重要です。また、ミスが起きた時には「今のはこうだったからよくなかった」と具体的に言葉で伝え、相手が状況を理解し、適応できるようサポートする必要があります。このような対話と理解を積み重ねることで、外国人材との協力関係を深めることができますし、彼らにうまく働いていてもらうために必要なことだと思います。これから特定技能外国人を受け入れる企業の皆さまには、外国人材の背景を理解し、丁寧にサポートすることが信頼関係を築く鍵となるため、彼らが安心して働ける環境づくりに取り組んでいただきたいと思います。
ホセイン エムディ ラキブ(Hossain MD Rakib)さん
インバウンドのお客様にとって、英語での接客は安心感と信頼につながる大切なものだと思います。富山の味を楽しんでもらえるよう、板場の先輩にその日おすすめの魚や料理を聞き、しっかり案内できるよう努めています。お客様に笑顔で「ごちそうさま」と言ってもらえた時が、仕事のやりがいを感じる瞬間です。今年、特定技能2号技能測定試験に合格し、間もなく母国にいる妻を呼び寄せる予定です。たかまさで調理や接客の技術をさらに学び、将来は独立して日本で飲食業の会社を経営することが私の目標です。
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