特定技能外国人を受け入れている企業と、そこで活躍する特定技能外国人の声をご紹介します。
CASE24飲食料品製造業株式会社栄農人
能力開発に力を注ぎ、運転免許取得もサポート

- 企業情報
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- 事業内容:農産物の生産、加工、販売
- 従業員数:70名 ※2024年1月現在
- 特定技能外国人受入れ数:約40名(内訳:ベトナム、インドネシア、ミャンマー等)
特定技能外国人を受け入れている企業と、そこで活躍する特定技能外国人の声をご紹介します。
CASE24飲食料品製造業株式会社栄農人
当社では、農産物の生産、加工、流通、営業販売を、自社で一貫して行っています。その中でも、生産した野菜をサラダなどに加工する工場(飲食料品製造業)と、農産物の生産(農業)の2部門で、約40名の特定技能外国人が働いています。特定技能外国人の中には、飲食料品製造業と農業両方の技能試験に合格している人もいます(※注)。弊社では、農産部が作った野菜を食品工場で加工し販売する、六次産業化の仕組みを取り入れているため、分野を横断して雇用が安定している点が、当社ならではの強みだと考えています。
以前から技能実習生を受け入れていましたが、特定技能外国人は受入れ人数に制限がなく、専門知識を持つ即戦力である点にメリットを感じて、採用を始めました。採用面接では、当社での仕事の内容を詳しく伝え、ご本人の経験や適性も確認しています。持っている経験や知識、何年働きたいのか、希望する収入なども細かくヒアリングし、就業後のミスマッチを防いでいます。
(※注:複数分野での就労については、別途出入国在留管理局への申請が必要)
野菜加工工場で働く特定技能外国人は、20代が中心で、みなさん仕事へのモチベーションが高く、とてもポジティブです。作業が正確でスピードも速く、肉体的にも精神的にもタフで、日本人スタッフも「負けていられない」と日々刺激を受けています。製造工程ごとのリーダーも特定技能外国人から選び、能力や成果をきちんと評価するよう努めています。また、全スタッフが参加して毎月行っている勉強会でも、特定技能外国人のリーダーたちが資料を作り、指導を行っています。
特定技能2号も見据えたキャリアアップとして、工場での作業だけでなく、それに付随するシフト表作成、製造予定表の作成、在庫管理などの事務作業も一部任せています。実際一緒に働いていると優秀な方が多く、数字の扱いもとても正確です。「外国人スタッフは現場で決められた作業をするもの」というような古い固定観念は、生産性向上を妨げるものだということを、あらためて気付かされました。
さらに当社では、特定技能外国人に対して、自動車の運転免許、トラクターなどの運転に必要な大型特殊免許、フォークリフトの運転資格などの取得を推奨し、免許センターの予約、教習所の送迎などをサポートしています。業務で使うトラクターやフォークリフトの免許・資格については、取得費用を補助し、資格手当を支給しています。
当社はベトナムに現地法人を構えていますが、その社長は、かつて技能実習生、特定技能外国人として当社で技術を学んだベトナム人スタッフが務めています。現在働いている特定技能外国人にも、特定技能2号に進み、長く当社の力になってほしいと考えています。
少し苦労したのは、技能実習生とのすみ分けです。制度が異なるので、担当する仕事や待遇は当然違ってくるのですが、特に社会主義体制のベトナムから来た方は、横並びの待遇を求める人が多く、説明して納得してもらえるまでに時間がかかることもありました。問題が起こりそうな時は、登録支援機関、社会保険労務士、入国管理局や労働基準監督署など、外部の方に相談して解決に向かうよう心掛けています。
自動車の運転免許取得をすすめていることもあり、マイカーを購入するスタッフが多く、通勤はもちろん、休日には同僚とドライブやショッピングに出かけているようです。長野県という場所柄、スーパーや役所へ行くにも車は欠かせません。会社として通勤の送迎はしていますが、自分で車を運転して移動し、プライベートでも充実した時間を過ごしてもらうことのメリットは、とても大きいと考えています。
特定技能外国人は、働き手であり、納税者であり、消費者でもあります。その意味では、少子高齢化・労働力人口の減少が進む日本において、特定技能外国人の受入れは、国の将来を支える力になるといえるのではないかと思います。これまで外国人スタッフを受け入れたことのない企業のみなさんにも、固定観念や先入観にとらわれず、受け入れることのメリットにぜひ目を向けていただきたいです。
ディン テー ナム(DINH THE NAM)さん
野菜の工場で、製造ラインの作業を中心に、フォークリフトで原料を運ぶ作業なども担当しています。機械を使う業務が多く、安全面には特に気をつけています。日本での仕事は、ルールを守ることや、同じ業務だけをこなすのではなく、知識を向上させて新しい仕事を覚えることが大切です。会社のサポートを受けて車の運転免許を取り、車も買いました。休日には自分の車で東京や大阪へのドライブ旅行を楽しんでいます。将来はベトナムに帰って自分のレストランを開きたいです。
事業者様向け相談窓⼝03-6630-8179
外国⼈材の皆様向け相談窓⼝ 03-6628-8605