日本企業グローバルビジネスサポートLAPITA(JTB)

  1. TOP
  2. サポート事例
  3. 【事例紹介】食品企業の海外進出を支援(2019年度)|JTB LAPITA

【事例紹介】食品企業の海外進出を支援(2019年度)|JTB LAPITA

この事例は株式会社JTBが、農林水産省「令和元年度食品産業海外展開支援事業のうち食品産業グローバル展開推進事業・海外展開における事業可能性調査・実証支援事業」の実施者として、国内の食品関連企業3社の海外進出の支援を行ったものです。

■当事業の報告書(全文)は【こちら】からご覧いただけます。

■平成29年度(2017年度)の関連事業の報告書は【こちら】からご覧いただけます。




<1. 事業の概要>

この事業は、食品の輸出額1兆円の達成に向け、輸出の拡大に好影響を与える企業の海外展開を支援しました。現地に進出した企業が、商品や原材料の一部を日本から現地国に輸入する取組を増やすことで、日本の農林水産物・食品の輸出総額の増加につなげることを目的にしています。

また、この事業での成功事例を類型化することで、これから海外進出を目指す企業にとって参考となる情報として整理し、後継の案件により更に輸出総額が増加することも狙いとしてします。今後、本事業での事例に限らず、日系食品関連企業の海外進出成功事例や学ぶべきポイントを共有する研究会を設け、事業終了後も効果が持続する取組を行っています。

事業の全体像
  • 目   的:  食品の輸出額増加
  • 方   法:  海外進出した企業の日本からの原材料輸入
  • コンセプト:  事業効果の持続




【報告書抜粋】

<2. 事業の成果目標および事業の成果(実績)>

(2)事業の成果(実績)

下表のとおり、ハンズオン形式にて海外直接投資を行おうとする企業3社を支援した。

(株)三陸コーポレーション 宮城県仙台市に本社を置く三陸コーポレーションは、大阪の大井山本商店、フィリピンのHightower社と協業し、フィリピンで日本産水産物を現地卸売する合弁会社を設立した。
(株)I社 自家製プリン、プリントースト、ソフトクリームを展開するI社はベトナムの財閥企業と合弁にて同スイーツを提供する店舗展開の準備を進めている。
(有)ジェイズコーポレーション 富山県で水産生鮮品の卸売業を行うジェイズコーポレーションは、2018年に規制が緩和されたインド向け水産物の輸出に取り組み、輸入卸を包含した外食(居酒屋)展開を行う。
casestudy-global.jpg
三陸コーポレーションは2020年3月より合弁会社 Hightower J. Foods の営業を開始した。



<実施写真(一例)>

インド大使館実施「日本食の夕べ」での商談&意見集約 (有)ジェイズコーポレーション

  • casestudy-global-photo-01.jpg
    参加者向けPRブース
  • casestudy-global-photo-02.jpg
    参加者向け試食提供の様子
  • casestudy-global-photo-03.jpg
    個別商談用ブース



<4. 象徴的な事例の類型化>

『中小企業が連合し・日本全域の商品(水産品)を扱う』取組み

  • 今回の事業における三陸コーポレーションの事例は、東日本の水産品を扱う三陸コーポレーションと、西日本の水産品他を扱う大井山本社が中小企業同士でチームを結成し"日本全域の水産品を取扱が可能な水産商社"として、現地で販路を持つHightower社を巻き込み合弁会社設立を実現させた。
  • 中小の専門商社が1社の商品ラインナップで海外進出を進めていくには課題が多い。顧客側から、その他の商品の取扱いやボリュームを求められた際に対応がしきれないケースが多いためである。専門商社同士が相互の弱みを補完し合い、強みを高め合うチームにて海外へ進出する形は、日本からの輸出品目、総額を伸ばす取組として注目に値し、後続の企業にとって参考になる事例であると考える。
  • 本事例では扱う魚種(水揚げ地)が異なる商社同士がチームを組み合弁会社の設立を行った事例であるが、今後は産地―流通―外食など、中小企業がバリューチェーンを作り海外進出していくことが日本の食品産業のグローバル化、ひいては輸出額の増加につながると考える。
  • そのためには、最適なチーム(バリューチェーン)を組むためのマッチングが極めて重要であり、官民での支援が望まれる。

『訪日を「日本のショールーム」にする』取組み

  • 本事業における(株)I社の取組は、合弁会社先の社長が観光地にてプリントーストに惚れ込んだことから事業が具現化した。海外の経営者に訪日の機会に良いものに触れてもらうことでマッチングの機会が増える好事例と言える。
  • 例えば、ジェイズコーポレーションのインド市場の拡大のためには取扱品目(魚種)の増加が欠かせないが、一方で品目を増やすごとにライセンス料は増える。(同じマグロでもクロマグロとキハダマグロでそれぞれライセンス取得が必要。)むやみに取扱いを増やすことは効率の面からも得策ではなく、バイヤーに来日してもらい、訪日という日本のショールームの中で次にライセンスを取得すべき魚種についてアドバイスをもらうなどの取組が考えられる。

『輸出促進×高付加価値×知財管理』の取組み

  • 本事業におけるI社の取組は、輸出促進に資する海外進出であると同時に知財管理の観点からも特筆に値する。
  • 同事業では模倣性が高いスイーツ領域において、現地国でノウハウが流出することを防ぐため「原材料のブラックボックス化」を行いつつ、「ブラックボックス化した高機能の原材料を輸出する」取組を行っている。
  • 同事業のみで見込める輸出増加額はそれほど大きいものではないが、「高付加価値をつけること=ブラックボックス化」の観点は今後、他の食品関連事業においても参考になる事例であると考える。


  • 当事業の報告書(全文)は【こちら】からご覧いただけます。

  • 平成29年度(2017年度)の関連事業の報告書は【こちら】からご覧いただけます。
  • 海外進出にあたり、オンライン調査をご検討されている企業様は【こちら】をご覧ください。

PAGETOP