開所式を海外で実施するときに、成功させるポイント【後半】
本記事は、開所式を海外で実施するときに、成功させるポイントの続きとなります。まだご覧になられていない方は、ご一読いただいた後にお読みいただくことをおすすめします。さて、今回の記事では、海外で開所式を実施する場合、日本と海外の文化や風習、宗教の違いにおいて何を意識すればよいのか、また、当日の運営をスムーズに進行するためにやっておくべきポイントを中心にご紹介します。
目次:
開所式を盛り上げる余興と記念品
●余興、食事
余興や食事は必須ではありませんが、開所式後の歓談として実施する企業もあります。余興や食事の代表例として、日本文化に触れていただくための太鼓演奏や日本食の提供。また、シンガポールではライオンダンスなどが披露されます。食事はビュッフェや個別サーブ形式をその国の商習慣に合わせて手配をします。現地のバンケット担当者と確認しながら、食事内容やご提供ドリンクを決めていきます。
●記念品、お土産
こちらも必須ではありませんが、招待客に記念品やお土産を差し上げる企業もあります。輸入規制があるため、その国で手配を出来る手土産を準備する場合は多いです。日本の文房具も人気です。品質もよく現地では手に入りにくいため、ペンなども非常に喜ばれます。
ただし、国によってはタブーもあるので注意が必要です。たとえば中華系の文化において、時計の贈り物は別れるという発音に似ていることより、今後のビジネスが続かないという意味を含む為、縁起が悪いとされています。
開所式を海外で成功させる2大ポイント
●文化、宗教、風習の違いに注意を払う
郷に入っては郷に従えではありませんが、海外で開所式を実施する場合、その国の文化的背景や政治情勢、作法に細心の注意を払う必要があります。もし、現地の有力なVIPの機嫌を損ねた場合、今後のビジネスにネガティブな影響を与えてしまう可能性もあります。
たとえばフィリピンでは、式典の始まりに国歌斉唱するのが習わしとなっています。また、お酒が禁止されているムスリム系の国で「鏡開き」をするのはいいのですが、樽の中身を水に変更して、司会者から中身が水であることをアナウンスする配慮も必要です。
さらには、その国の情勢も考慮します。関係性が悪化している国の方をスタッフとしてチームに入れることも避けたりと、特に気をつけるべきです。
他にも日本では式典終了後、名札のストラップを回収することが多いかもしれません。不要品としてわざわざ回収してくれることに招待客は好印象を覚えるかもしれませんが、海外では「こんなものまで回収するのか」という安っぽい悪印象を与える可能性もあるのです。
開所式を日本式で行うのか、それとも現地式で行うのか。決まったものはありませんが、それぞれの国の作法や意見を取り入れながら慎重に調整していきましょう。特に初めて進出する海外で開所式を行う場合は、その国の事情や文化に精通した社員や外部パートナーに相談しながら準備を進めるのが、最も確実な成功への近道です。
●当日までに未確定事項をゼロにする
「テープカットをお願いしていたVIPから当日キャンセルの連絡がきた」「VIPが1時間前に到着してしまい、開始時間を早めることになった」「招待客から、実施しようとしていたプログラムの一つを中止してほしいとの要望が入った」「1週間前に政府関係が悪化したため、式自体が延期となった」これらのトラブルは、実際によく起こることです。開所式当日、特に海外ではなにが起こるかわかりません。ただでさえ招待客対応でバタバタしがちなので、事前に綿密な準備をして、未確定事項が何もない状態で当日を迎えましょう。VIPが遅刻する場合、キャンセルになった場合はどのように対処するのか、開所式を飾る装飾物はこの位置でいいのか等、「当日に考えればいいかな」ではなく、事前に事細かく決めて置くことがスムーズに式を進行するコツです。
開会式を成功に導くパートナーを
いかがでしたでしょうか。多くの方々は、開会式の運営ノウハウについて知らないという方がほとんどだと思います。他にもやるべきことが山積しているなかで、開所式の企画から、当日の運営や招待客のサポートなどすべてを自社だけで取り仕切るのは、経験豊富な方でなければ非常に難しいものといえるでしょう。
とはいえ、開所式は重要なイベントであることには変わりません。冒頭でもお伝えしましたが、地元の有力者や政府関係者へ一斉にアピールできるまたとない機会です。今後の営業活動の土台づくりのためにも、VIPへの接遇は非常に重要となります。
日本企業のグローバルビジネスサポートを展開するJTBでは、アジアはもちろん、欧州、北米・南米・オーストラリアにいたるまで、開所式・記念式典にまつわるあらゆるサポート実績が多数あります。現地の在外支店にいるJTBスタッフに企画、運営、交通や宿泊先にいたる手配の一切をお任せいただけますので、ぜひお気軽にご相談ください。開所式をよきビジネスチャンスの場にできるよう全力でサポートさせていただきます。
<最後に>下記より、駐在員事務所・現地法人工場、開所式・記念式典開催のすすめ(後半)【バンコク編】資料がダウンロードいただけます!