【JTB海外駐在員コラム】中国（広州）編

外の独自のパートナーシップの構築により日本企業のグローバルビジネスをJTBグループがお手伝いするラピタより、
海外に駐在するJTBの社員による現地の最新情報をご提供いたします。

今回は、中国（広州）からのコラムをお届けします。

【中国で今、流行の淘宝】

"見つからない宝物は無い、売れない宝物はない"　という意味の「淘宝(タオバオ)」。
「淘宝」は電子商取引最大手のアリババが運営するアジア最大のネットショッピングサイトです。
登録ユーザーは5億人近くいると言われ(2016年)、個人のみならず企業も出品することが可能で、最近は日系企業の
出品も増えており、人気を博しています。

使い方は日本のネットショッピングと同様、検索機能があり、口コミ評価を参考にしながら商品を選び、購入することが出来ます。
支払いは、中国ではすっかりメジャーとなったモバイル決済(※支付宝)を通じて簡単に行うことができます。
※モバイル決済とは、支付宝(Alipay)、微信支付(we chat pay)等を代表とする支払いサービスで、銀行カードや各種
クレジットカードと連動しています。
サービスを導入している店舗での購入は、QRコードをスキャンするのみ(ネットショッピングの場合はパスワード入力又は指紋認証のみ)となります。

実物を見て、触れることが出来ないネットショッピングでは、ユーザーコメントは商品を選ぶ上で非常に重要な判断
材料となるため、出品側も慎重な対応を心がけているようです。
サイト内には購買者の品評コメントが豊富にあり、実際に届いた商品とサイト上の説明に違いがないか、商品のみならず、出品者の評価も行うことができます。（企業が出品する際はさらにハードルが高く、より質の高い商品が流通する仕組みになっています。）

そのため、低い評価を付けたユーザーに対し、商品交換やオプションを付ける代わりに評価コメントを修正するよう
依頼することもあるそうです。
また、例えば傘一つをとっても多数出展されているため、検索上位に上がるための努力も盛んで、赤字覚悟の値下げや、「おまけ」を付けて評価を上げようとする出品者も多くいます。

また便利な点として、出品者への質問機能や、配達状況のリアルタイム確認機能（配達者氏名、連絡先まで表示）が
あり、安心してショッピングを楽しむことが出来ます。

その他にも同様のサイトや中古販売に特化したサイトもありますが、圧倒的な人気を誇るのが「淘宝」です。
生活用品から高級品まで、ありとあらゆるものが揃っている為、出掛けて購入しようとする人が減少し、閉店してしまうお店もあるほど。
その反面、小売店では、人々に店・売り場に足を運んでもらうよう趣向を凝らしたイベントを行ったりするなど販売
促進を行っています。

中国では11月11日は「光棍節(独身の日)」とされ、独身の人が自分に贈り物をするという趣旨で、中国のネット業界では「双11セール」という大規模なセールが開催されます。(アメリカのブラックフライデーのようなイメージでしょうか。)　
売上高は1年の中で最も高く、毎年過去最高を更新しているそうです。2016年は日系企業の（中国人向け）販売が一番多かったそうで、日系企業の皆様にとって決して見逃せないイベントです。
今年の光棍節が楽しみですね！

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