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【フィリピン】<王子がフィリピン進出へ、段ボール等の包装事業を>

 8月5日付け時事通信ニュースによると、王子ホールディングス(王子HD)の矢嶋進社長はインタビューに応じ、アジアで段ボールなどの包装資材事業を拡大することに意欲を示したとののことである。

 矢嶋社長は、「製造拠点がないフィリピンやインドネシアに近々進出したいと思っている」として、現地企業の買収や新工場設置を検討していること表明したとのことである。

 王子HDは既に、2014年5月の経営説明会において海外事業を大幅拡大する方針を表明している。その時点で20%であった海外売上高比率を、2016年度に30%、2020年度には50%へ引き上げることを目標としていた。

 その一環として、海外において経済成長に伴い需要が伸びている段ボールなどの「パッケージ事業」を拡大、具体的には、同事業未進出のフィリピンやイ ンドネシアへの進出を急ぐとともに、拠点設置済みのマレーシア、インド、ミャンマーでも新工場の建設などにより一段の増産・増販を目指すとも表明していた。

 その後、海外売上高比率は、2014年度22.8%、2015年度27.8%と拡大している。2016年5月23日に開催された2015年度決算説明会においては、2018年度に海外売上高比率は35%に引き上げ、将来目標を50%とすると表明されている。

 アジア事業拡大の最近の動きとしては、2015年2月に、ミャンマーに現地法人を設立し、ヤンゴン郊外のティラワ工業団地内に、段ボール加工を含む総合パッケージング事業を行う新工場を建設することを決定と発表されている。また、インドのニューデリー郊外ウッタル・プラデーシュ州グレーターノイダに重量物包装用段ボール会社を設立することを決定したとも発表されている。

、2016年2月には、マレーシアの段ボール製造販売会社Dazun Paper Industrial Company Sdn. Bhd.)を買収、マレーシアにおける段ボール製造拠点を7カ所に増強した。さらに、同年5月には、丸紅はと共同でマレーシア最大の感熱紙・ノーカーボン紙の加工・印刷会社TELE-PAPER (M) Sdn Bhd (TP社)の発行済株式のうち、丸紅36%、王子ホールディングス40%の合計76%を取得する株式売買契約書を締結したとも発表した。TP社は感熱紙加工製品の製造販売において、マレーシア国内首位のシェアを有しているほか、アセアンを中心に世界各国への製品輸出も積極的に展開するなど、アセアン地域有数の事業規模を誇る。

 このような王子HDのアジア事業拡大の動きが、フィリピンにも波及しそうである。

提供:WCLソリューションズ・フィリピン

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