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【フィリピン】<包括的自動車産業振興戦略(CARS)、正式始動へ>

 フィリピンの輸入車を含む新車総販売台数は、2015年に30万台を突破、4年連続の史上最高を記録した。しかし、インドネシア、タイなどアジア主要国に比べると非常に低水準であり、かつ生産台数は販売台数の3割程度にとどまっているのが実情である。

フィリピン政府は、フィリピンでの自動車生産・販売を拡大を促し産業振興を支援するための「包括的自動車産業振興戦略」(CARS、ロードマップ)の施行細則を昨年12月に公告した。そして、今年1月にCARS適用申請の受け付けを開始した。

 このCARSのもとで、フィリピン政府は総額270億ペソの期間限定(2022年までの6年間)・成果型の優遇措置を講ずる。優遇措置は3車種(1車種につき6年間で20万台以上生産)を対象に実施される。実施後の6年間で、92億米ドルの売上げ増加、12億米ドルの新規投資、20万人の新規雇用(間接・非間接)創出などが期待されるとのことである。

 ただし、1車種につき6年間で20万台以上生産などの条件クリアーなどハードルが高いこともあって、申請期限の3月15日までに優遇措置申請を行ったのは、 業界トップのトヨタ・モーター・フィリピン(TMPC)と2位のミツビシ・モーターズ・フィリピン(MMPC)の2社にとどまった。

 6月15日付け各紙電子版によると、15日に、政府はトヨタ・モーター・フィリピンとミツビシ・モーターズ・フィリピン(MMPC)の2社のCARSプログラム参加を正式承認するとのことである。すなわち、CARSプログラムが正式始動することになる。
 
 ちなみに、MMPCの親会社である三菱自動車は、今年2月に、CARSプログラムへ参加する意向であることを表明、「今後、CARSプログラムへの申請が承認された際には、MMPCにおいて、2017年初めより『ミラージュ』および『ミラージュG4(アトラージュ)』の生産を開始し、 現地生産を拡大していく予定である」とコメントしている。
 そして、「新たな車種の生産を開始する事に伴い、MMPCでは第一段階として、プレス工場新設を含む43億ペソ(約104億円)以上の投資を実行する計画であり、生産規模の増強に応じた更なる投資ならびに雇用拡大も進めていく」とも説明している。

提供:WCLソリューションズ・フィリピン

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