【フィリピン】<美容製品のスプラッシュ、昨年の純利益13倍に>
化粧品や美容製品などパーソナル・ケア製品大手のスプラッシュが、4月13日に、2015年(1月~12月)の決算速報を発表した。
それによるとスプラッシュの純利益は前年比13倍の1億6.000万ペソへと急増した。パーソナル・ケア製品の国内売上高が同12%増、同海外売上高が同13%増、食品売上高が同3%増、直接販売31%といずれも増収であった。フィリピンでのパーソナル・ケア製品市場が再上昇基調になったこと、効率的な広告やマーケティング活動などで全体で8%増収となった。増収効果に加え、売上原価や営業コスト低減で大幅増益決算となった。
フィリピンのパーソナル・ケア製品市場やスプラッシュの業績に大きく影響するのは美白製品である。2013年は、濃度の水銀が含まれていたことが判明した一部中国製の美白クリームの販売禁止措置、「肌がまだらに白くなった」ケースが確認されたロドデノールを含むカネボウ等の美白製品の販売禁止や回収措置などの向かい風が吹いた。2013年のパーソナル・ケア製品市場規模は2012年並みにとどまり、それまでの急成長が一服、踊り場となった。
この向かい風はスプラッシュの業績にも影響を及ぼした。スプラッシュの2013年の売上高は前年比5%減の33億8,000万ペソ、コア純利益は僅か300万ペソにとどまった。しかし、フィリピンでも美白への憧れは根強いようであり、2014年はパーソナル・ケア製品市場が回復、スプラッシュも実質4倍増益となった。そして、2015年も大幅続伸となった(16年4月13日のフィリピン証券取引所回覧01923-2016号などより)。
提供:WCLソリューションズ・フィリピン
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