日本企業グローバルビジネスサポートLAPITA(JTB)

  1. TOP
  2. サポート事例
  3. 中国・ロシア・ブラジル
  4. 仏農業大手がロシアでチーズ生産の可能性

仏農業大手がロシアでチーズ生産の可能性

 フランスの大手農業ホールディング「アグリアル」(Agrial)が、ロシアの農業大手チェルキゾボの関連会社と合弁で、チーズ生産に乗り出す可能性がある。3月11日付でコメルサント紙が伝えた。

 アグリアルのフラディ副社長と会見したババエフ・チェルキゾボ取締役会長によれば、両者はロシア中央黒土地帯のいずれかの州にチーズ工場を建設することを検討している。工場は周辺地域の100軒ほどの小規模農場(乳牛保有数150~220頭)から原料を買い付けて加工する見込みで、原料調達網の整備に約2億㌦の投資が必要になる。

 ロシア側からはチェルキゾボではなく、同社のオーナーであるババエフ氏が保有する農業企業「牛乳ホールディング」(タンボフ州とリペツク州に12の小規模農場を保有)が出資する。アグリアルは事業資金を一部負担し、チーズ製造の技術を提供する。

 アグリアルはフランス北西部で1万2000の農場を管理する農業大手で、乳製品の他に野菜、肉、飲料等を製造している。ロシアへは2014年の禁輸措置発動以前は高級チーズを輸出していたが、シェアは大きくなかった。専門家によれば、米国とEUに対する食品禁輸措置により、ロシアはそれまで輸入していたチーズの半分近くを輸入できなくなり、代替品も需要を完全にカバーするには至っていない。とはいえ、国産品の生産量は伸び、昨年には前年比18.5%増の44万8400㌧のチーズが生産された。アグリアルは今後は、ロシアの国内メーカーやスイス産のチーズと競合していくことになる。現在の為替レートでは、禁輸の有無にかかわらず、現地生産の方が大きな収益を期待できるという。(3/11)

(週刊ボストーク通信1133号より)

・・・後略の記事は、ラピタ会員専用ページにてお読みいただけます。

ラピタ会員専用ページをご覧いただくには「会員登録」が必要です。
・すでに会員登録をされている方はこちらから
・まだ会員登録をされていない方はこちらから

PAGETOP