【フィリピン】＜15年の財政赤字、66%増の1,217億ペソに＞　対GDP比率.0.9%に上昇（前年0.6%）、支出増で

　2015年の政府の財政支出は前年比13%増の2兆2,306億ペソに達し、前年を2,490億ペソ上回った。

　アバド予算管理相によると、維持・その他運営費（MOOE）が30.7%、資本支出が25.1%増と大幅増加した。資本支出は主に、政府が経済発展の上で重視している道路橋梁整備事業や、社会事業拡大計画、国軍の設備近代化に充当された。

　12月単月でも、財政支出が増えた結果財政収支は751億ペソの赤字となり、前年同月から赤字が288億ペソ、率にして62%拡大した。この結果、 2015年年間（1-12月）の累積赤字は前年比66%増の1,217億ペソ、対GDP比率は0.9%で2014年の0.6%から悪化した。

　2015年の累計歳入は前年比11%増の2兆1,090億ペソと増加したが、目標の2兆2,750億ペソには達さなかった。そのうち内国歳入庁（BIR）の収入は7%増の1兆4,330億ペソ、関税局 （BOC）は前年からほぼ横ばいの3,675億ペソ、財務局（BTｒ）は18%増の1,100億ペソ。一方、累計歳出は前年同期比13%増の2兆2,306億ペソ。そのうち、利払い額は4%減の3,094億ペソで、目標を14%下回った。また、歳出に占める割合も13.9%に縮小した （16年3月18日のフィリピン情報局発表などより）。

提供：WCLソリューションズ・フィリピン

ここで紹介できなかったフィリピン経済情報は、　フィリピン経済・金融・投資情報　にてご確認いただけます。