日本企業グローバルビジネスサポートLAPITA(JTB)

  1. TOP
  2. レポート・コラム
  3. 中国・ロシア・ブラジル
  4. 【ブラジルコラム】注目を浴びる南米初の国際イベント

【ブラジルコラム】注目を浴びる南米初の国際イベント

 2020年東京での大会開催を前に、日毎に高まる来年のリオデジャネイロ大会は年を明けると直ぐやって来る。新たなスポーツ競技も増え、五郎丸で人気が高まる伝統的なラグビー、期待される水泳など各選手の活躍を期待したい。

 ブラジルはまさに地球の反対側。飛行機で25時間程度もかかる遠い国である。日常生活の中でブラジルとは縁が薄いが、来夏はオリンピック、パラリンピックの開催を機に大きく、魅力的な国をテレビ画面などを通じ理解されるであろう。
 日本にあってブラジルに無い、或いはブラジルにあって日本に無いことなど、日本とブラジルの相違点など簡単に、ビジュアルな面での差異をご紹介しよう。

人種の坩堝

ブラジルは、1500年ポルトガル人のペドロ・ガブラルが発見し、その後ポルトガル植民地として推移し、1822年独立したので未だ独立後200年も経たない新しい国である。

植民地政策と移民を長年受け入れて来た関係から、多国籍の人種とその子孫がコスモポリタン的に自由に生活し、社会を構成している。民族、宗教上の争いも無い。

日本は江戸時代まで鎖国政策を敷き、現在まで移民を受け入れない政策の為、街の様相は全く違う。欧米の白人の血統を守る人たち、先住民との混血、異国民同士の結婚、西アフリカから奴隷として移住した黒人系の人たちなど、ブラジル全土で、これらの人が2億人生活している。すれ違う人の顔、身体の色は気にしない。日本からの移住も107年が経過し、日系人も6世の時代となり、約160万の日系人が住んでいる。

真っ赤な太陽

ブラジルは大きい。国土面積は日本の約23倍で、世界第5位である。米国のアラスカ、ハワイ州を除く本国の国土面積に匹敵する。

自然の宝庫と言われるブラジルは、自然科学的にも素晴らしく見る者を虜にする。

日が昇る前の朝焼け、夕方の大きく、燃える太陽は日本の田舎でも見られない感動を呼ぶ。また海岸線は紺碧の海と白砂の海岸。南九州、沖縄諸島など日本でも美しい海をエンジョーイすることが出来るが、その規模がとても大きいのである。特に東北地方は常夏のため、海岸で遊ぶ女性のスマートな水着姿は写真を撮りたくなる光景である。

熱狂するカーニバル

日本でも浅草のサンバカーニバルは有名であるが、国民上げて待ち望むのがカーニバルである。

そもそもカトリック教徒が仮想し、キリストの昇天を尊び肉食を断つ行事から由来するが、ブラジルの初のカーニバルは、1932年から始まった。前夜祭の金曜日の夜からカーニバルが始まり翌週の火曜日の朝まで、各都市でサンバチームが日頃の腕前を競い合う。

この期間中は、祭日となり国家を挙げての祭りである。日本でも町おこしで各地で郷土祭りが流行っているが、五日間に亘る催事は日本ではないであろう。

このカーニバルがあることで、国民の不平・不満が解消し、ゲリラの発生もなく、全国民のベクトルのあった庶民的生活をエンジョーイしているとも言われている。
2016年のカーニバルは、2月6日から9日である。


sakai.pngLAPITA専任アドバイザー
酒井 芳彦
(前 味の素株式会社中南米本部長・理事)

PAGETOP