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【フィリピン】<比いすゞ絶好調、7カ月間の販売台数66%増加>  工業会シェア7.9%で3位に、新型SUV等が貢献

 いすゞフィリピン(IPC)の2015年7カ月間(1月~2月)の販売台数は前年同期比66%増の1万2,317台へと大幅増加した。

 7カ月間のフィリピン自動車工業会(CAMPI)とトラック工業会(TMA)加盟企業(工業会加盟企業)におけるIPC販売台数シェアは7.9%へと上昇、トヨタモーター・フィリピン(TMPC)と三菱モータース・フィリピン(MMPC)に次ぐ3位となっている。

 7カ月間の販売台数大幅増加の主要因は、主にスポーツ多目的車(SUV)である新型「mu-X」の貢献である。IPCは、昨年9月9日に、新型「mu-X」を発表した。「mu-X」は3列シート(最後列は折りたたみ式)を有する中型のSUVであり、フィリピンでは2005年から販売されていたSUV「アルテラ」の後継車となった。

 この新型「mu-X」の7カ月間の販売台数5,911台に達し、全販売台数の約半分を占めた。タイから輸入される「mu-X」は、いすゞの商用車が持つ耐久性、安全性、走破性、積載性といった要素を、躍動感ある力強いデザインの中に凝縮、オンでもオフでも乗る人の様々なライフスタイルに対応している。そして、安全性、走行性、快適性を高める各種の装置や機構が採用されている割には販売価格はかなり低めに設定(118万8,000ペソ~ 174万8,000ペソ)されており、人気が高まっている。

 また、相変わらずトラック、特に小型トラック(商用車カテゴリー3)で強みを見せている。7カ月間の小型トラックの販売台数は前年同期比40%増の2,212台で小型トラック市場で断トツであった。IPCが現在フィリピンで販売している小型トラックはNシリーズ(エルフの海外仕様車)である。中大型トラックも同94%増の204台へと急増した。

 一方、アジア仕様多目的車(AUV)「クロスウインド」が前年同期比27%減の2,310台、前年同期に非常に好調であったピックアップ・トラック「D-Max」がその反動で同27%減の1,680台へと減少したものの、新型「mu-X」や小型トラックの好調で十分にカバーした。

 この7カ月間は販売台数が好調だけでなく、1月のローマ法王のフィリピン訪問時の移動・行進時の車両として「D-MAX」が使用されたり、いすゞが継続支援してきているレイテ島タクロバン市のTESDA(技術教育技能開発庁)自動車整備士養成学校の再開などの明るい出来事があった。

 この自動車整備士養成学校は、2013年11月に中部フィリピンを襲った超大型台風30号(フィリピン名:ヨランダ)により大きな被害を受け1年以上の閉鎖を儀なくされてきた。この間、いすゞは被災した生徒や学校職員に対して社内有志による寄付を届けるとともに、学校復旧に向けての支援を行ってきた。そして、2月に復旧が完了、67名の生徒に対する授業が再開された。

 なお、IPCの主要株主は、いすゞ自動車と三菱商事でともに35%出資している。IPCの設立は1995年8月、同年にフィリピンでの工場起工式を執り行い、1997年に正式落成、生産を開始した。

提供:WCLソリューションズ・フィリピン

ここで紹介できなかったフィリピン経済情報は、 フィリピン経済・金融・投資情報 にてご確認いただけます。

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