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【マレーシア】GST導入、小売業の先行きに不透明感

【ペタリンジャヤ】 4 月に導入された物品・サービス税(GST)や原油価格の乱高下を受 けて消費者が慎重な姿勢をとっているため、小売り業界では今年第 3 四半期から来年にか けての先行き不透明感が広がっている。
「KKスーパーマート」ブランドのコンビニエンスストア64カ所を展開するKKグループは、中国正月の消費とGST導入前の駆け込み需用により今年第1四半期の売り上げが上昇。コメや食用油、小麦粉、パン、ビスケット、牛乳などの必需品の売り上げ成長が比較的高かった。 GST導入後の4月も価格引き下げキャンペーンを実施し、売り上げが15%増加したという。

KKチャイ会長は、「ハリラヤ(断食月明け大祭)需用で7月の売り上げが10―20%伸びる と期待している」とした上で、リンギ安で輸入製品は厳しい状況にあるとコメント。燃料価 格上昇や有料道路料金の値上げで消費パワーが鈍っているが、来年第1四半期には消費者が GSTに慣れて消費は上向くと予想した。

スイートコーンやスナックを店頭販売するネルソンズ・フランチャイズ(M)は、海外事 業を含めて第1 四半期に売り上げが増加したが、4 月は GSTの影響で売り上げが 15%減少し、ラマダンに入ってからも売り上げ低調が続いていると指摘。ハリラヤ前のプロモーション期間に消費が増えるが、昨年同期には及ばないと予想している。創業者のネルソン・クウォック氏は、今年第3四半期の先行きが不透明なために小売業界が広告費を含むコスト削減、拡大計画延期の方向に向かうだろうと予想した。

服飾雑貨のボニア・コープは、GST導入前の第1四半期の売り上げが14%増だったとした上で、リンギ安とインフレで生活コストが上昇しており景況先行きは経済全体しだいだと分析している。

マレーシア小売りチェーン協会(MRCA)は、第1四半期の売り上げが好調だったものの、 1、2月の消費は予想を下回ったと指摘している。
(ザ・スター、7月7日)

提供:アジアインフォネット

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