【フィリピン】<中央銀行、5回連続で政策金利据え置き>
中央銀行(BSP)は、5月14日(木)に、2015年3回目の金融委員会(MB)定例会議(年8回)を開催した。
今回のMB定例会議においては、主要政策金利である翌日物金利の据え置きが決定された。これにより、翌日物借入金利は4.00%、翌日物貸出金利は6.00%という現行水準が継続される。 特別預金口座(SDA)金利も2.50%という現行水準の据え置きが決定された。さらに、預金準備率に関しても現行水準継続が決定された。これらの金利や預金準備率は2014年10月23日、同12月11日、前々回の今年2月12日、前回の同3月26日の定例会議に続き5回連続の据え置きとなった。
4月のインフレ率が2.2%と、3月の2.4%からさらに0.2%ポイント鈍化、2013年8月の2.1%以来18か月ぶりの低インフレとなり、2015年と16年のインフレ率が政府のインフレ目標 「3.0%±1.0%(2.0%~4.0%)」の範囲内に収まりそうなこと、2014年GDP成長率が6.1%と堅調ながら13年の7.2%から鈍化したことなどから、今回のMB定例会議においては、現行金融政策が継続されることとなった。
すなわち、BSPは2014年8月までの金融引締め策の効果が一段と顕在化していると判断したことと、景気への配慮という観点などから、現行金融政策継続を決定した。そして、「今後も引き続き、インフレ抑制のために物価や需要動向を注視していく。必要ならば金融政策変更の用意はある」と強調した(15年5月14日のフィリピン中央銀行発表より)。
提供:WCLソリューションズ・フィリピン
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