日本企業グローバルビジネスサポートLAPITA(JTB)

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【マレーシアレポート】 2014年11月26~28日実施 ~ハラル事情視察~マレーシア・インドネシアミッション ―政府機関対談、工場視察、小売視察、商談会― 簡易報告書

報告者:株式会社JTBコーポレートセールス

第五事業部 日本企業海外進出サポート「LAPITA」推進担当マネージャー 石毛 照栄

日本の少子高齢化に伴う国内市場規模の縮小が確実な現代において、ムスリム(イスラム教徒)人口は2030年には約22億人で世界人口の約26.4%になると予測されております。(出典:非営利機関Pew Research Center's The Futureof the Global Muslim Population) この巨大なムスリムマーケットに参入する際に欠かせないのが『ハラル認証』です。しかしながら、非イスラム圏である日本ではハラルトレイサビリティー(製造から流通過程まで)が整ってはおらず、ハラル商品を製造するには課題が多いのが現状です。今回のミッションでは、世界のムスリム人口の約6割が集中するアジア太平洋地域において注目を浴びている、一人当たりの名目GDPがUSD1万ドルを超え、政府がハラル認証を管轄し認証基準も厳格なマレーシアのハラル市場を調査することができました。政府機関との対談やハラル工場の運営実態を確認することで、今後の海外進出戦略を立てる機会として頂き、ビジネスチャンスを見出していただく機会を提供させていただきました。

【実施概要】
2014年11月26日~28日、マレーシア、クアラルンプール
主催: 株式会社JTBコーポレートセールス
企画協力:株式会社みずほ銀行 直投支援部

【主な対話・視察先】
・ マレーシア投資開発庁(MIDA)
・ ハラル産業開発公社(HDC) 
HDC Global Halal Support Centre
・ ハラル商品製造工場 
・ イオン・バンダー・ウタマ店(Aeon Bandar Utama Store)

MIDA&HDCとのビジネスセッション


海外進出する際に関係するマレーシア政府機関、MIDA&HDCよりハラルマーケット動向、日系企業の進出状況等に関する最新情報の提供を頂きました。また政府機関との活発なディスカッションを通じ、各参加者が抱える課題に対する回答を明確に得ることができました。

MIDAセミナーの主なポイント

MIDAの幅広い機能と役割についてと投資環境
・ マレーシアにおける12の経済重要産業
・ 戦略的なFTA 等

HDCセミナーの主なポイント

・ ハラル&トイブのコンセプトについて
・ 2.3兆米ドルと言われる世界のハラル市場規模とターゲットとなり得るエリア市場
・ 多様化するハラルビジネスと日本xマレーシアによるハラルビジネス機会について、等

また、ジェトロクアラルンプール事務所を訪問しマレーシア概況とハラル事情について、またみずほ銀行マレーシアよりイスラム金融の概要について、それぞれビジネスセミナーを受講しました。

ネットワーキングディナー


政府・公的機関だけでなく、現地で活躍をされている日系企業の方々との交流の機会を設け、より強い人脈構築と共に、各参加者が抱える現実の課題とそのソリューション等についてのお話しが出来る機会を創出しました。

 

ハラル商品製造工場視察


現地ハラル商品製造工場の視察を通じて、ハラル認証に欠かせないポイントや、ハラルトレイサビリティーの重要性、進出後の運用体制、現場オペレーション等の確認をすることができました。

視察から気づいた点

・ 市場のトレンドを常に意識し、商品開発に挑む姿勢。
・ ハラール性の確保の為の細かい注意点。
OEM事業の拡大傾向、等。

現地小売事情視察


消費者セグメント別の小売店を数店舗視察することにより、消費者動向がわかります。これによりどの商品をどのターゲットにリーチさせるかを考えて頂ける機会となりました。また、ムスリム以外の消費者向けにノン・ハラルコーナーがわかり易く設置されており、その運営方法など視察することで配慮すべき点等が明確になりました。
※写真は現地小売店のノン・ハラルコーナー


ご参加者様よりもっとも多かった意見としては、"見なければわからないことが多かった"という点です。
ご参加者様は日本において関連するセミナーへ参加されていたようですが、ハラルマーケットビジネスに参入される前に、現地事情を把握することはとても重要です。
また現地で実際に事業を成功されている方々との交流を通じて、リアルなアドバイスが受けられた点についても評価を頂いております。

この場をお借りして、改めて今回の企画に関しご協力いただきました現地の皆様へ感謝申し上げます。

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