【ロシアレポート】ロシアにおける日本酒テストマーケティング事業 国際見本市「PIR 2013」(モスクワ)レポート
ラピタでは、ロシアにおける日本酒テストマーケティング事業といたしまして、日本産の日本酒・焼酎・ワイン・泡盛・リキュール等の日本酒類メーカー又は日本酒類を取り扱う中小企業・小規模事業者様を対象に、モスクワ(ロシア)に日本酒文化の理解、日本酒の認知度向上、日本酒類の販路創出拡大を目的とした事業を実施しております。
その事業の一環としまして、ロシアで最も有力な食品・飲食サービス産業関連の見本市で、ホテル、レストラン、小売関係者が多数来訪する国際食品見本市「PIR2013」のジャパンパビリオンにて、日本酒への理解を促進する各種イベントを実施しましたので、ご報告差し上げます。
報告:株式会社JTBコーポレートセールス 大谷光昭
約1分おきに走行するモスクワの地下鉄
モスクワの地下鉄は、実に便利だ。地上の道路は想像を遥かに上回る交通渋滞。大雪が降れば、宿泊ホテルから
空港まで5~6時間もかかることがあります。
モスクワの地下鉄は区間に関係なく、1回の乗車につき30ルーブル。アルバート通りの駅からクロッカスエキスポセンターの駅まで40分程度。かなりの距離だが、それでもたったの100円。実に安い。
未だにモスクワの地下鉄は危険という声も聞くが、乗ってみると日本と変わらない。5日間、頻繁に地下鉄を利用しましたが、危険な要素は特にありませんでした。そして何しろホームが深い。ロシアならではの掘削技術を感じます。
日本食ブームに沸く、ロシアの食市場
今回は2013年10月1日~4日の間、クロッカスエキスポセンターで開催した「PIR 2013」のジャパンパビリオンにて、日本酒の試飲及びプロモーションを実施。関係者の皆様には多大なるご協力をいただき、深く感謝しています。
会場では積極的に名刺をいただきましたが、PIRにはモスクワに限らず、地方のレストランオーナーやホテルオーナー、インポーターの方がたくさん集まっておりました。
モスクワを中心に流行していた日本食が地方まで広がっている状況をひしひしと感じます。
パビリオンのメインは、モスクワの有名日本食レストランのシェフによる和食料理実習会とロシア人の和食調理コンテスト。
ロシア人シェフの和食調理技術が、毎年高まっているようで、審査員の皆さんも感動。甲乙つけがたい料理を披露しておりました。
そして客席には本物の和食調理技術を学びたい方がたくさん集まっており、ロシアにおける日本食の魅力は今も尚、堅調と言えます。
シェリー酒のような甘~い日本酒を好む ~ロシア人の嗜好性
今回、試飲紹介したのは12社36銘柄。これほどの種類の地酒が一度に並ぶことは、モスクワでは非常に珍しいことです。ロシアの方に、かなりのインパクトを与えたようです。
※宮城県・福島県・神奈川県・新潟県・石川県・福井県・愛知県・京都府・兵庫県・広島県・宮崎県産
そして試飲のカテゴリーをPREMIUM STANDARD、DRY、SWEET、焼酎の4つに大別して、ロシア人の嗜好を調査しました。
結果は、低アルコールのSWEET。ダントツの人気です。
強いウォッカを飲んでいるイメージがありますが、梅酒も根強い人気があり、実際は甘口の低アルコール商品が好まれています。
純米と大吟醸 ~日本酒を学ぶ
日本文化と日本酒の素晴らしさを国内外に広める取り組み「酒サムライ」事務局で活動しているSPAZIO IDEA入江氏の日本酒講座を実施。
日本人にもあまり知られていない日本酒の魅力に触れ、改めて日本酒がヘルシーであり、色々な料理に合う様々な種類のお酒があることを再認識。
「日本酒がまだまだ未知ともいえるロシアマーケットですが、高級フュージョン系や気軽な鮨などもあり、またロシア人の日本への親近感や信頼感を背景に非常に可能性のあるマーケットと捉えていますが、実際に現地でそれを実感することが出来ました。」と入江氏は語る。
2013年12月より、モスクワの日本食レストランで"様々な地酒"が呑める!!
東北地方から九州地方の14社28銘柄の地酒を乗せたコンテナが、2013年10月5日、神戸港を出港しました。
今回は、モスクワの有名日本食レストランの協力によって実現した「國酒モスクワ・テストマーケティング事業」の第一回目の輸出です。
数年前から試み続けたテストマーケティング事業ですが、ついに実現することとなりました。
今後、モスクワへ定期的に混載コンテナによる様々な輸出を実現していきます。
ご期待ください。
本年度のロシアにおける日本酒テストマーケティング事業への参加募集は終了しておりますが、次年度以降の参加は随時、問い合わせをお受けしております。またロシア以外の国への日本酒類の販路創出拡大に関してもお気軽にラピタ事務局へ問い合わせください。