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【ブラジルコラム】ブラジル―『黄金の10年』に乗り遅れないためにまずは最初の一歩を!!

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1908年に始まった移民の歴史から、現在でも150万人の日系人社会を持つブラジルは、他のBRICs諸国と比較して親日感情の強い国です。ラピタでは、「ブラジルビジネス情報センター(BRABIC)」を核として、ジャパンコミュニティや日系人、現地コンサルティング会社と連携をとりながら、日系企業の進出を図ります。今回はラピタパートナーである、約20年ブラジルビジネスを手がけるマーケティングコンサルタント会社「株式会社クォンタム」の代表取締役の輿石氏に、ブラジル市場の魅力をうかがいました。


  • (右の写真は、サンパウロ地下鉄の通勤ラッシュの光景。日本と変わらない。)


「国際イベントとして2012年6月の「リオ+20」(国連持続可能な開発会議)を皮切りに2014年にW杯、2016年にリオ夏季五輪、2020年に万博(予定)、2022年に独立二百周年と「黄金の10年」が始まりますが、これらのイベントの実現に向け、都市交通、高速道路、道路、公共施設、港湾等インフラ整備への投資が必要不可欠となり、日本企業の進出が今後も増えることが期待されます。」(ブラジル日本移民104周年式典にて:ブラジル日本商工会議所会頭 近藤正樹(2012年6月当時))

「ブラジルは『黄金の10年間』が始まったばかり。14年のサッカーのワールドカップ(W杯)、16年の五輪ときて20年には万博が開催される可能性が高い。さらに2年後の22年は独立から200年の節目にあたる。中国で過去10年に経験したことが、ブラジルでも起きようとしている」 「ブラジルは農業が強く、鉱物資源もある豊かな国。人口は2億人と中国の6分の1にすぎないが、発展するために不可欠な潜在需要がある。経済が成長した割に、社会インフラは遅れている。18年は日本人の集団移住開始から110年になる。ビジネスを進めやすい環境も魅力だ」(2012年1月22日日本経済新聞インタビュー:日立建機社長 木川理二郎)

「ブラジル経済の好調にともない、日本企業のブラジル進出も活発になっており、2009年から11年3年間に日本からの直接投資は飛躍的に増加し、オランダ、米国、スペインに次ぎ,第4位の対ブラジル投資国となりました。日本ブラジル間貿易も堅調な伸びを記録しています。日本とブラジルは、伝統的に友好的な二国間関係を強化するにとどまらず,相互理解を深め、両国の戦略的関係を一層推し進めながら、様々な地球規模の課題に取り組むパートナーとしても,関係を強化していくべきであろうと考えています。ブラジルの「黄金の10年」を迎えて、日本ブラジル中央協会の果たす役割は益々大きくなると考えます。」(日本ブラジル中央協会会報『ブラジル特報』 2013年1月号:外務省中南米局長山田 彰)


それぞれの識者が異口同音に唱えるように、2012年ブラジルの「黄金の10年」はスタートした。残るは9年。果たしてゴールドラッシュの勝者は誰になるのであろうか?まずは第一歩を踏み出して、参加チケットを買わなければ勝者になる可能性はない。黄金の鉱山は総じて険しき山間の人がいかないところにあり、昔は命懸けで登り、手当たり次第掘り進んで、幸運の女神がほほ笑んだ人にだけ発見することができた。今や、科学も進化し、事前に探査をし、埋蔵の可能性が高いところだけを掘ればよく、発見の確率は格段に高くなっている。しかし、地図を眺めているだけだったり、鉱山を視察しているだけでは、そのチャンスは巡って来ない。まずは、リスクを冒して現場を訪れ、探査する権利を手に入れなければならない。幸いなことに、鉱山と違い市場は無限である。マーケティングという科学を持って、ある程度は予測が立てられ、市場は開拓できる。ただし、すでに欧米のみならず、韓国・中国など他のアジア勢も参入し、鉱区はかなり押えられつつある。いち早く大金を投じ、優良鉱区(マーケットシェア)を握った企業が、その後掘れば掘るだけ利益が入ってくることになる。それが、黄金の10年=ゴールドラッシュである。

さあ、10年間黄金がざっくざっくと出てくるブラジル鉱山の争奪戦は始まっています。われわれはみなさんの探査機器となり、ショベルとなり、ある時は権利獲得の交渉人となり、採掘のお手伝いをします。最初の一歩を踏み出しましょう。

株式会社クォンタム 代表取締役 輿石信男

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