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【フィリピン】三井住友銀行、フィリピンへ本格参入見込み

 フィリピンにおいて、銀行業界における外資規制撤廃法が成立したことで、外資銀行のフィリピン参入の動きが活発化することが予想される。特に、日本の三大メガバンクの一角である三井住友銀行の動きが注目される。
 
 フィリピンでは、これまでも法的には外国銀行の参入は認められていたが、実際には、法の運用規定により新たな本格参入が不可能な状況が続いてきた。
 フィリピンでは外資系銀行の国内参入に関する規定(1994年施行)が制定されており、外資系金融機関は①フル・バンキング免許取得による支店開設、②新たに設立される銀行の60%(上限)の株式取得、③既存銀行の60%(上限)の株式取得、のいずれかによってフィリピンへの参入が可能であった。しかし、「新規に参入する外資系金融機関数を10 行とする」との運用規定により、10行に到達した1999年以降は法律自体がモラトリアム状態となっている。したがって、法的には自由なものの、運用規定により実際には参入不可能という状況が続いてきた。

 そのような経緯を経て、邦銀は、三菱東京UFJ銀行(当時は東京銀行)とみずほ銀行(当時は富士銀行)の2行のみがフル・バンキング免許保有のマニラ支店を開設している。そして、両行とともに3大メガバンクとされる三井住友銀行はマニラ駐在員事務所設立にとどまっている。三井住友銀行は、当地第2位(総資産ベース)の商業銀行であるメトロポリタンバンク&トラスト(メトロバンク、本店:マニラ首都圏マカティ市)と提携、メトロバンクのジャパン・デスクに人員を派遣したりしているが、本体の事業展開では大きなハンディがある。

 今回の銀行業界における外資規制撤廃法成立により、60%という出資比率上限や10行までという外資系金融機関数制限がなくなり、外資100%出資銀行設立や現地銀行の100%買収も可能となる。したがって、三井住友銀行も、銀行業務の本格展開が可能な形態を構築するとの観測が高まっている。

 三井住友銀行は今年5月に発表した中期経営計画において、10年後を展望したビジョンの一つとして、「アジア・セントリック」の実現を掲げている。「アジア・セントリック」の実現とは、アジア新興国の中長期的に高い成長性を踏まえ、アジアビジネスを最重要戦略と位置づけ、積極的な資源投入を行うことにより、アジア屈指の金融グループとなることである。

 アジアの中でもフィリピンの注目度が高まってきている。そのフィリピンでの事業基盤拡充の好機が到来しつつあることから、三井住友銀行は、早晩、駐在員事務所体制からの脱却の動きを見せるとの見方が広がっている。

提供:WCLソリューションズ・フィリピン

ここで紹介できなかったフィリピン経済情報は、 フィリピン経済・金融・投資情報 にてご確認いただけます。

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